05/03/2026
【2025年法改正と住宅業界】
2025年4月、住宅業界にとって大きな法改正が行われました。
・省エネ基準の義務化
・4号特例の範囲縮小
対象の中心は、小規模な木造住宅(旧4号建築物)です。
まず、省エネ基準の義務化。
これまで努力義務だった省エネ基準が、
ついに義務化されました。
ただし、この基準は
決して高いレベルではありません。
例えるなら、
車でいえば、燃費の最低基準がようやく義務化された程度のレベルです。
本来、この法改正は
2020年に実施される予定でした。
しかし様々な事情により実現せず、今回、多くの方の尽力によって5年遅れで実現した改正です。
そして、この省エネ基準義務化の影響により
建築基準法側でも構造規定の見直しが行われました。
断熱材の増加や高性能な窓の使用などにより建物重量が増加します。
建物が重くなれば、
・建物に作用する地震力が増える
・柱に流れる荷重が増える
そのため、
・壁量計算の見直し
・柱の小径の変更
といった構造規定の変更が行われました。
さらに、
4号特例の範囲縮小です。
これまで特例で審査されていなかった2階建て木造住宅についても、確認申請で構造審査が行われることになりました。
ただし、これは新しい厳しい制度ができたわけではありません。
言ってみれば、4号特例ができる前の状態に戻っただけのことです。
最近、住宅業界では
「確認申請が下りにくい」
「審査が遅れている」
といった声も聞こえてきます。
いわゆる「官製不況」なのですが、安易に住宅業者側が被害者のような感覚を持つことはいかがなものか・・?
確かに審査項目が増え、
申請に時間がかかるケースはあるでしょう。
しかし、ここで考えるべきことがあります。
確認申請で指摘が出るということは、
・省エネ設計
・構造設計
に不備がある可能性もあります。
その指摘対応に時間を要し、
結果として申請が下りていないケースもあるのではないでしょうか。
今回の改正は、過剰な要求ではありません。
住宅として最低限行うべきことが制度化された
というレベルです。
それを
「法改正が悪い」
「確認が通らない」
とする風潮には、少し違和感を感じます。
今回の法改正は、住宅業界が「きちんと設計する時代」へ進むための大きな転換点なのかもしれません。