06/09/2018
【欧州でもスレート屋根は問題なんです】
日本では #アスベスト 含有スレート屋根について、割ったり、削ったりしなければ、 #吹付アスベスト のようなレベルの処理は必要としません。
最近は、地震や台風などによる家屋の損壊が多く見られます。
それに伴い、家屋や倉庫などに使用されたアスベスト含有のスレート屋根も損壊しています。
その処理は、しっかりと検討した上で、行わなければ、アスベスト 被害という二次災害を起こしかねません。
欧州でも例外ではなく、その処理は慎重に行われています。
近年欧州ではアスベスト含有のスレート屋根の問題が取り沙汰されるようになってきた。
アスベスト含有のスレート屋根はセメントとアスベストを混ぜたもので、アスベスト含有量は15%ほどである。セメントでしっかり固められている場合はアスベスト繊維の飛散リスクは比較的少ない。しかしこのスレート板を折ったり、割ったり、穴を開けたりすると繊維が飛散する危険が高くなる。よってスレート板の除去を行なう際には「折らない、割らない、削らない、穴を開けない」の4つの点をまもる必要がある。
ドイツに輸入されたアスベストの70%はアスベストとセメントを混ぜた建材とし使用され、まだ現在も3700万トンの石綿建材が使用されたままの状態である。(BAuA 2015, BBSR 2010)
さてスレート屋根の話だか、都市近郊の倉庫の屋根、個人宅の乗用車のガレージの屋根、農村の畜舎の屋根など見かける事が多い。その背景には「石綿セメントはアスベストの含有量が少なく、強結合性のため、触ったり、いじったりしなければ、アスベストが飛び散る危険が低い」を理解されており、よって「さわらぬ神・・・」ではないが手付かずにしておく事が多いのがドイツの現状である。
しかしドイツの周りを見るとスレート屋根の対策に国政府や州政府が乗り出した国々がある。ドイツの隣の国、オランダではスレート屋根の全廃を目標と、国が支援金を出し、また同時にスレート屋根の除去義務をつくり目標に向って対策をおこなっている。またベルギーのブリュッセルに隣接するフランデレン地域でもアスベスト排除促進プロジェクトが発進し、これにはスレートなどといったアスベスト含有セメント建材への対策も含まれると聞く。(The Netherlands Orders All Asbestos Roofs Removed by 2024, Abestos-safe Flanders by 2040)
この背景にはスレート屋根の建材しての寿命、近年増えている豪雨や強風よるスレートの劣化、また大規模火災によるスレート屋根の損傷などが挙がれらる。(豪雨、強風、乾燥、日照りなど、ここでも気象環境の変化の影響が現れてきているようである。温暖化の話は後日ブログの方で書きたい)
通常アスベスト含有のスレートの寿命は25年から45年ほどであると言われている。欧州内でまちまちなのなのだが90年代中期にアスベスト健在の生産や使用が禁止になったと考えると、禁止直前の最後に生産されてスレート板でもそろそろ25年に達する事になる。この事に対し近年少しづつ懸念が生じている。アスベスト自体は25年経っても一向に変化をしないのだが、セメント部分が劣化し、よってアスベスト繊維の飛散が心配されだしている。
ドイツの昨日の地方紙のニュースからなのだが、先日アスベスト含有のスレート屋根の上で作業をしていた45才の作業員がスレート板が割れた事で7〜8m落下し亡くなったという記事を読んだ。スレート屋根は経年でひび割れが生じている事もあり、気をつけないとスレートの板を踏み抜いて落とし穴のように落下してしまい、大事故に繋がるケースがある。命づなをつけずに安全対策を怠ったのが直接の原因だが、作業員もこのスレート板の耐久性を過信していたのかもしれない。
そんな事を思うとアスベスト含有のスレート板の劣化が進み、石綿繊維が少しづつ空中に飛び散っていると聞いても少しも不思議ではない。