24/05/2026
【あなたの『意志』は、過去のデータの「既定再生」に過ぎない】
「私は自分の意志で、これを選んだ!」
私たちがそう確信している選択のほとんどは、実は脳が過去の記憶や環境データをバックグラウンドで処理し、あらかじめ弾き出していた「既定ルートのトレース(なぞり)」に過ぎない。
人間の脳は、体重のわずか2%に過ぎないにもかかわらず、身体が消費する全カロリーの20%、そして血中のグルコース(糖分)にいたっては実に60%を消費する、極めて大食いな臓器である。
そのため脳は、エネルギーの枯渇(フリーズ)を防ぐため、徹底的な「省エネ運転」を行います。世界をありのままに観測するのをやめ、過去の統計データから「次はおそらくこうなるだろう」と予測モデルを先回りさせて処理を端折るのです。
ロンドン大学のカール・フリストン教授らが提唱するこの「予測符号化(Predictive Coding)」のメカニズムにより、私たちの脳は常に「過去のデータの延長線」を自動再生し続けています。このフリストン教授の理論はとても面白いのでぜひYou Tubeなどで見てみてください!
実はあなたが「新しい決断をした」と思っているその思考自体が、数年前からアップデートされていない古い認知フレーム(OS)が弾き出した、予定調和の計算結果である可能性が極めて高いのです。
過去のデータの自動再生に最適化された脳のままでは、未来もまた、過去の精巧な焼き直しで終わります。
この脳の自動運転(バイアス)を強制停止させ、未知の選択肢を捉えるためには、気合やマインドセットの変更など無意味です。脳へ流れ込む外部情報を物理的に遮断・変調させ、予測回路をバグらせることで、認識のフレームを強制的に初期化する「認知の校正(キャリブレーション)」が必要不可欠になります。
しかし、この「自動運転の解除」は、私たちの日常生活において極めて困難です。
実は私自身、かなりの疲労蓄積を実感するので本終末を利用して、自力でこの予測符号化の回路を断ち切る「認知校正のアクション」をいくつか試みたのです。
言語を止め、環境を遮断し、脳のバグ取りを試みた。ですが、私たちが社会で生きるためのシステム(習慣や環境)は実に強固に組み込まれており、私自身の意志や工夫のレベルでは、脳の予測回路を完全にシャットダウンさせる「これだ」という決定的なアプローチを見出すことはできませんでした。残念なことに。。
人間が、人間という精密な情報工学システム(System)の引力から自力で脱出することの難しさを、今、改めて痛感しています。
過去のデータの自動再生を止め、歪みのない現実を捉え直すための「物理的な介入」は、果たして可能なのか。
あなたが「どうしても変えられない、いつもの思考の癖(自動運転)」は、どのようなものですか? もしよろしければ、コメント欄に置いていってください。その認知フレームのバグを紐解くための校正の視点をお渡しします。
#内的人間情報工学 #認知の校正 #予測符号化 #キャリブレーション #自由意志の再定義